E46M3 VANOSオーバーラップの可視化

以前はE46M3CSLのバルブオーバーラップを、指定したエンジン回転数と負荷に対するカム動作角曲線をリアルタイムで描画するツールを作成しました。

参考:E46M3CSLスタイルカーボンエアボックスチューン VANOSチューニングサポートツール

これは、アクセルの踏み方に対してどのようにバルブオーバーラップが変化していくか、その推移を可視化したかったんです。

でもいまいち変化が見えにくかったんです。

そこで、バルブオーバーラップ角度(両方のバルブが開いているクランク角度)を3Dで可視化してみました。

でもね、CSLだけの角度を可視化してもいまいちよくわからないと思うので、標準M3のマップも比較として可視化しました。

グラフは、オーバーラップ角度とリフト曲線交差角度の二種類を、CSLと標準それぞれで作成しました。

リフト曲線交差角度を可視化したのは、感覚的に排気バルブが早閉じかどうか、吸気バルブが遅開きかどうかを把握することが重要だと考えたからです。

僕も分析中なので、一緒に考えられたらありがたいです。

E46 M3 CSL vs Standard Overlap & Intersection

E46 M3 CSL vs 標準 バルブタイミング 3D比較 (推定)

E46 M3 CSL と 標準 E46 M3 のVANOSデータに基づき、バルブオーバーラップ角度とリフト曲線交差角度を推定し、3Dグラフで比較表示します。

計算方法と注意点 (共通):
  • 仮定:
    • 提供データはカム中心角 (吸気ATDC, 排気BTDC) である。
    • バルブ作用角 (Duration) は 260度 で一定である。
    • カムプロファイルは中心角に対し対称である。
  • 計算式:
    • Overlap ≈ Duration - Intake Centerline (ATDC) - Exhaust Centerline (BTDC)
    • Intersection Angle (ATDC) ≈ (Intake Centerline (ATDC) - Exhaust Centerline (BTDC)) / 2
  • 補間: 各モデル内で吸気と排気のRPM軸が異なるため、モデルごとに共通のRPM軸を作成し、角度を線形補間しています。
  • 精度: これらはあくまで推定値です。正確な値には実際のIO/ECデータや詳細なカムプロファイル情報が必要です。

E46 M3 CSL

CSL 推定バルブオーバーラップ角度

Z軸: 推定バルブオーバーラップ (クランク角度 °)


CSL 推定リフト曲線 交差角度

Z軸: 推定交差角度 (° ATDC)。 正:TDC後, 負:TDC前


E46 M3 標準

標準 推定バルブオーバーラップ角度

Z軸: 推定バルブオーバーラップ (クランク角度 °)


標準 推定リフト曲線 交差角度

Z軸: 推定交差角度 (° ATDC)。 正:TDC後, 負:TDC前

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E46M3 DIYでCSLスタイルカーボンエアボックスに交換する場合に考慮が必要なこと5