シャシダイ計測の罠 | 愛車の性能を手軽に見える化8
このコンテンツでは、DMEチューニング後など、パフォーマンスを計測または比較する場合、測定条件はクリアにしておいた方が良いということをつらつらと書いています。
もう去年の夏の話ですけど、オーナーさんがBuildjornal B-spec tuneのオーダーをしてくれたあと、シャシダイ計測の結果を共有してくれました。
参考:データロガーアプリ Track Addictの使い方 | 愛車の性能を手軽に見える化7
さらに、ちょうど1年前、同じくらいの気温で、同じシャシダイ、同じお店での測定データを共有して下さいました。(大変貴重)
これがチューニング後のデータ
これが前回のデータ
表のままだと結果が分かりづらいですね。
グラフも速度がx軸にあるので、僕らに馴染みのあるエンジン回転数に対するパワーとトルクの性能曲線が見たいです。
ということで、ChatGPTの力を借りて、データを統合しました。
いや〜ものの見事にパワー上がってるね!6000rpmのところまでが比較できるから、パワーで見ると30psアップかな!?(max6000rpmなのは、前回はdynoモードにできてなかったからでした。)
いや、ちょっとまってください。パワー上がりすぎでおかしいでしょ。
オーナーさんは喜んでいたけど、これはおかしい…
以前のコンテンツで、シャシダイの機種によって、パラメータなどが違うし、人によって設定が違ったりするから気をつけてと書きました。
参考:GPSデータから計算する馬力とトルク | 愛車の性能を手軽に見える化4
でも、オーナーさんに聞いたら、測定したお店は同じたし、機種は同じダイナパックだって言うし、、、
この大きな差はなんだろうか、、、
この時の僕の仮説は、"測定しているギア"が前回と今回で違うのでは!?でした。
これを証明する為に、頂いたデータをよく観察すると、、、
グラフの速度がなんか変、、、
今回は、8000rpmまで回って約270km/hまで上がってますね。
前回は6000rpmで約170km/hでした。
エンジン回転数にギア比とタイヤ外形をかけて、そのエンジン回転数の時に出る速度をまとめてみました。
ドンピシャ。
前回は4速で計測していて、今回は5速で計測していたようです。
6000rpmの部分の速度を見れると一目瞭然なのですが、今回はデータがないので見れません。
シャシダイ測定する時は、直結ギア比で測定することが通常のようですね!
E46M3は5速が直結ギア比です。
ギア | ギア比 |
---|---|
第1速 | 4.227 |
第2速 | 2.528 |
第3速 | 1.669 |
第4速 | 1.226 |
第5速 | 1.000 |
第6速 | 0.827 |
後退 | 3.746 |
最終減速比 | 3.620 |
ですので、シャシダイ測定する際は、検査員さんに直結ギア比をお伝えしたり、測定条件をお伺いするのが良いかもしれません。
データを比較するときはできるだけ条件を同じにするように、検査員さんと話をした方が良いですね。