E46M3 DMEをUS仕様から日本仕様へリプログラミング
今回のコンテンツは、E46M3のDMEデータを他バージョンへリプログラミングする際、winKFPでどのZB No.を選択すれば良いかを記載しています。
また、E46M3の代表的なDMEフラッシュツールの特徴もまとめています。
施工車両は、オーナーさんがUS(アメリカ)赴任時に購入したE46M3コンパーチブルをご自身で並行輸入され、エキマニと触媒を日本(EU)仕様に交換された車両(前期型MT)です。
以前、シフトライトや速度リミッター解除などのオーダーを頂いて、今回これを引き継いだ上でのリプログラミングをオーダーしていただきました。
書き込みたいDME仕様のZB-No.を選択
DMEデータを書き換える場合(あくまで純正データ)、E46などのネオクラシックモデルはwinKFPで行います。(ISTA-PではVINでプログラムバージョンを固定される為、他国仕様にはできないようですね。)
その時にどのDMEデータに書き換えるかは自分で指定しなければなりません。
winKFPでは、ZB-No.を選択することになります。
んで、このZB-No.どれやねんということで、僕のブログを読んで頂いてる方には馴染み深いDMEバージョンとZB No.の対応表を公開します。
これで自由自在にどのDME仕様にも変更できますね。
情報はNA M3ForumのDME総括情報スレッドです。この情報もISTAのデータベースが元になっているようですね。
めちゃくちゃわかりづらいので、一発で分かるように整理しました。(情報を抜いて公開して下さった事には大変感謝しています。)
winKFPでのリプログラミング手順はこちらです。
ZB-No.とはなんですか?
ChatGPTに聞いて見ました。
"BMWの「ZB-No.」は、BMW車両のソフトウェアやプログラムに関連する番号です。これは「Zentrale Basisnummer(中央基本番号)」の略称で、BMW車両の特定のソフトウェアバージョンやコーディング情報を識別するために使用されます。ZB-No.は、BMWのディーラーシップや専門家が車両の制御ユニットやソフトウェアを更新する際に参照され、正確なバージョンのソフトウェアをインストールするのに役立ちます。特定の車両モデルや年式に対して異なるZB-No.が存在し、車両の特定の要件やオプションに応じて異なるプログラムを提供するために使用されます。
したがって、BMW車両のソフトウェアのアップデートやカスタマイズを行う際に、正確なZB No.を確認することは非常に重要です。この情報はBMWのディーラーシップやBMWの専門家から提供され、正確なソフトウェアをインストールするのに役立ちます。"
今回は他車データを書き込み
お恥ずかしながら、施工当日上の表を作っていた事を忘れていた上に、選択すべき番号をSW-No.やRelease#と勘違いしていて該当データを見つけられませんでした。(なぜZB-No.に目が行かなかったのか悔やまれます。)
オーナーさんに相談して、急遽他車データを書き込む方針に変えさせて頂きました。
他車データを書き込む場合、以前のコンテンツで説明した通りフルバイナリを書き込む必要があります。
今回の車両は前期型マニュアルです。
この場合フルバイナリが手に入るバージョンは1501しか無いので、こちらを書き込みさせて頂きました。(後日リモートで書き込みさせて頂くこととしました。)
フラッシュツールはQuickFlashを使用
DMEの読み書きツールはBMW FlashやMSSFlasherがメジャーだったので使用していましたが、これらはそれぞれ制約があるので今回はQuickFlashを使用しました。
Quick Flashの良いところは1ライセンスで複数車両の読み書きができる所です。
今回新たな気づきで、なんと他車DMEを書き込んでもVIN(車台番号)が保持されることです。
今まで他車データを書き込むとVINはドナー車両のものに変わってしまいました。これを変更するには難解なtool32を使用する必要がありました。
これをしなくて良いなんて素晴らしく楽です。
僕の車に試乗後、CSLカーボンエアボックス装着を即決
施工後に、僕の車に試乗して頂いたのですが、音やエンジンフィーリングを体験して頂いてか、CSLカーボンエアボックスの装着を即決されました。笑
併せて、サクラムさんのフロントパイプも即オーダーされてました。笑
(両方とも僕の車両に装着されています。)
そしてDIY支援のオーダーも頂きました。
日本(EU)仕様化の理由はお伺いし忘れてしまったのですが、エキマニと触媒(フロントパイプ)を日本仕様にしたら、”音”が物足りなくなってしまったそうです。
運転する僕の横で、オーナーさんが「そうそう、この”甲高い音”..」と半分独り言のように考え込みながらおっしゃってたので、心に響いたのかなって思いました。
僕もかなり満足しているので、そりゃそうですよね。笑
(でも、CSLカーボンエアボックスにした事で、初めてマフラー交換したいと思いました。(サクラムさん限定で))
蛇足
僕は、ぐちゃぐちゃな情報は整理せずにはいられない性格です。
情報に筋が通ってないというか、感じ方なんですけどズレとか抜けがあると全部埋めたくなる病なんです。
プラントメーカーに勤めてた時、パーツリストとか図面とか現場でよく使う情報を、ぐちゃぐちゃな書棚やファイルサーバーから集めてきて整理してました。(新人の頃から自主的に)
メンテナンスの作業仕様書なども、作業の詳細化や分担、作業ごとの使うパーツの整理、曖昧な表現の明確化、抜け漏れを全部埋めてました。
仕事が遅いと上司によく怒られてましたが、うるせえバカと心の中で思いながら、将来仕事を引き継ぐ人や作業をお願いする業者さんと気持ちよく仕事出来る事を軸にしていました。
僕は目先のノルマ処理より、将来の価値に重点を置いていて、それは今もかわりません。
なので会社から評価されないけど現場からは喜ばれるという、損?な状況でした。
外資系IT企業に転職してからも同じでしたね。
詳しくは述べられませんが、会社には評価されにくかったですけど現場のお客様には喜んでもらえました。
そうそう!欲しいのこれこれ!って感じで。
もし、社内で使えるのに捨てられそうな技術情報など救い出したいデータがありましたら、業務委託(準委任契約)で請け負います。(NDAなど事前に結んで)
おそらく部・課だと事業部承認不要の年間予算は20万〜120万円以下だと思いますので、その範囲でできる内容でお見積りしてデータ整備を対応します。
全社規模の意味ないと感じているDXを頑張るより、少額かつ費用より数倍の価値の出る現場の取り組みをサポートします。